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目次
リレー小説の目次となっております。
まだ、数は少ないですが、お使い下さい。
ただ今連載中作品は
僕たちの旅、シニタリア、黒い雲となっております。




<僕たちの旅>

プロローグ

第一章 出逢い   

第二章 出発  

第三章 遭遇   

第四章 危険     

第五章 予兆

僕たちの旅 登場人物紹介 

番外編(別サイトに飛びます)

玖猊作 僕たちの旅番外編
      霧の向こう側に
      真実を知るときに
      10年後の決意
      出逢い  
      運命の元で
      セイナの家で
      繋がりは・・・ 
      フランチェスカ  


<シニタリア>

第一章  

第二章  

<黒い雲>


第一章    NEW





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僕たちの旅 第五章 予兆
フランチェスカがあの寂しそうな表情を見せた日から2日が経った。

一日目はまだ森の中だったものの、3日目となるともう街中まで来ていた。

それでも彼女はカーティスを背負ったまま、苦の表情を一切見せない。

それといい勝負でクリスもまったく顔に出さずに、疲れているなど微塵も感じさせなかった。

だが本当は相当疲れているはず・・・フランチェスカはそれを悟ったのか、

少しの休憩をとることにした。

「え、でも・・・僕は平気ですよ?」

「嘘を言いなさい、本当は相当疲れているでしょう?

体力を取り戻さなければ何かあった時に太刀打ちできないわ」

「わかりました・・・」

「私は水を買ってくるからその間、カーティスちゃんを見ていてくれる?」

「それなら僕が買いに・・・「いいから休んでいなさい」・・・はい」

そう言ってフランチェスカはカーティスの体をクリスに預け、少し離れた店の方へと歩いて行った。

「女の人って・・・強い・・・じゃなくて!どこか日陰は・・・」

流石にカーティスを抱きかかえたまま道に突っ立っているのは気が引けたので日陰を探す。

「あの木陰にしようかな・・・」

丁度いい木陰を見つけて、そちらへと歩いて行く。

日差しが入らず、あまり目立たない。かといって、まったく見えないわけでもない。

フランチェスカが来たらすぐにわかるような位置にのその木はあった。

「よいしょっと・・・」

カーティスを木に寄りかからせ、自分の肩に頭が乗るようにした。

「なんか、ほっとする・・・・」

言葉では言い表せない安心感に包まれて

三日間眠らず歩き続けた疲れが一気に残りの気力を奪おうとする。

「(あぁ、いけない・・・寝てしまってはフランチェスカさんが・・・)」

気力を保とうとするが睡魔には逆らえず、クリスは瞳を閉じた。







ねぇ、セレスティア

なぁに?アルフィーナ

私達はよく似てる・・・入れ替わってもわからないわ

え?

一度、入れ替わってみない?

入れ替わる・・・私とアルフィーナが?

そう、きっと誰も気づかないわ。

そうね、面白そう。私がアルフィーナに、アルフィーナは私に。

じゃあ次の新月の晩、入れ替わりましょう

えぇ。場所はいつもの所ね








「ん・・・・アルフィーナ・・・・?」

夢のせいか、ふと目が覚めた。ふいに時計を取り出して見る。

クリスの持っている懐中時計の針は丁度午後1時12分を差していた。

「なんだ・・・眠ってから5分しか経ってないじゃないか・・・」

こんな短時間に眠り、夢まで見てしまうとは・・・

「それにしてもあの夢はいったい・・・」

夢の中には見覚えのない少女が2人。

片方名はアルフィーナ。もう片方はセレスティア。

両方とも銀の髪を揺らめかせ、金色の瞳は光を反射し、まるで光のようだった。

そして、2人は双子のように瓜二つだったのだ。いや、本当に双子だったのかもしれない。

「お兄さん、隙だらけだよ」

「―――――!」

いつの間に背後に回られたのだろうか。気配さえしなかった。

「(しまった、考えにふけっていて完全に気配を察知できなかった)」

「ふふ、よかったね。ここにいるのが私で」

クリスが警戒態勢に入ろうとしたら、彼女はそう言った。

「安心して?私はただの傍観者・・・敵ではない。でも、見方でもない」

「傍観者・・・?」

「もうすぐ目覚めるよ、彼女を見てごらん」

「?・・・・・え!?」

自分の肩に寄りかかっていたはずのカーティスの黒髪がいつの間にか銀色の髪に変わっていた。

「これは・・・・」

「さぁ、目覚めなさい。私の大事な観察対象・・・カーティス」

「あなたはいったい・・・・」

「言ったでしょ?ただの傍観者よ。

人は私のことをレイナ・・・レイナ・ハーシェルと呼ぶわ。以後お見知り置きを」

「レイナ・ハーシェル・・・・」

「それより・・・あまり隙を見せないようにしなさい。簡単に攻撃されては困るわ。

あなたも私の大事な観察対象なんだから・・・クリストファー・スコット」

「あ、ちょっと!」

とたんに強い風が吹き、彼女は笑みを残したままどこかへ消え去った。

「いったいなんなんだ、傍観者って・・・」

「ん・・・・」

「カーティス・・・?・・・!」

クリスはカーティスの瞳を見て驚いた。

金色の目。

そう、彼女の瞳の色が金になっていた。銀色の髪に金色の目・・・

これではまるで、あの夢の・・・

「ク、リス?あれ・・・私なんでここに・・・」

「カーティス、覚えてないの・・・?」

「え、なにが・・・?」

「ステラとのこと・・・」

「え、私、ステラと何かあったの・・・?」

なぜ記憶が消えたのかは分からないが、きっとこれで良かったのかもしれない。

あの時起こったことは多分良いことではなかった。

ステラとカーティスは、まだ繋がる時ではないとフランチェスカさん達も言っていたから。

だから、記憶が消えていれば都合がいい。

思い出さなければ何か起こることもないだろう。

「いや、何もないよ」

「そう?・・・・・・うえぇ!?」

「どどどどうしたの!?」

「か、かかか髪が!!髪が憧れの銀髪になってるよ!!」

「あ、憧れだったんだ・・・・」

ステラは自分の変わった髪の色に驚いた後、手にとって観察を始めた。

ついでに鏡で目の色も見せてあげたら、「すっご!金の目!赤い目でもよかったけど!」

と喜んでいた。

だがクリスはどことなく引っかかった。原因はもちろん彼女の銀髪と金の目。

「(どうしても引っかかる・・・もしかしてあの夢の中の女の子は・・・)」

「クリス?」

「ねぇ、カーティス・・・ちょっと聞いていいかな?」

「?・・・いいよ?」

「アルフィーナとセレスティアって名前に心当たりはないですか?」

「!」

やはり何か知っているようだった。だが、それはとても単純で簡単なことだった。

「アルフィーナは、私の愛称だよ?」

「そ、そうなんですか?じゃあセレスティアは・・・?」

「うーん・・・そっちは私もわからないわ。でも、どうして?」

「いえ・・・ちょっと気になりまして・・・」

「ふぅーん?」

「(アルフィーナはカーティスのことだったのか・・・)」

ということは、彼女と瓜二つだったセレスティアという少女は・・・ステラ?

双子のようにそっくりな少女2人に、銀色の髪と金色の目。

これらがカーティスとステラなら辻褄が合うし、納得がいく。

でもクリスにはもう一つ引っかかる点があったのだ。

「(入れ替わるっていうのはなんだろう・・・?)」

夢の中の彼女達は「入れ替わろう」と言っていた。

あそこまで似ているんだ。普通ならただの子供の遊び・・・大人達をからかう為の悪戯としか思わないだろう。

それでも、クリスは「きっと何かがある」と悟った。

「(念のため、合流した時にステラにも聞いてみよう・・・)」

そう思ったが、クリスはあることに気がついた。

あの夢の中の少女が2人だったら・・・記憶を呼び起こしてしまう可能性があるのではないか、と。

でも今はこのカーティスの姿と自分の見た夢のおかげで少しずつ真相に近づいている気がした。



ただ、そのことでいっぱいだった僕の頭ではまだ気づくことができなかったのだ。

――――――これはただの予兆にすぎないと云うことを・・・



担当者 秋月
次の方へ続く

黒い雲 第二章
サァァァァァ――…

雨の音がする。

午前5時26分、楓はこの音で目を醒ました。

相変わらず居座っている黒い雲の所為で空は暗かった。

黒い雲。

何時になったら動くのか、
何時になったら青空を見られるのか―…。

それはきっとみんなの疑問だ。

私は早く悠さんの飛行機に乗ってみたいな。
日の光をいっぱい浴びたいな。

ベッドの中で想像を膨らませていたら、眼が冴えてもう一度眠りにつくことが出来なくなった。

どうしよう、起きるには早いし…。
でも、毎日起こしに来てくれる悠さんの為にも、今日はもう用意してる状態で朝食食べに行こうかな。

楓は よし、とベッドから降りて服を着替えた。

「今日…学習日だ…!」

週3回ある学習日は1階の部屋に先生が来て休み時間を含め5時間ずつ行われる。
楓と先生の2人だけの教室だ。

しかし今日から一人女の子が来るらしい。

「どんな子だろう…。」

友達と呼べる人のいない楓には、同年代の子が一番接し方が判らないのだ。
それは少し怖いものだった。

どうやって話しかけよう。どうやって応じよう。どうやって…
仲良くなろう。

なれるのかな、私。友達になれるのかな。


7時か――
そろそろ楓を起こしに行かないとな。

階段を上がっている途中、悠は途中で何かを見て一瞬びくっとした。

「びっくりしたぁっ…楓、こんなところで何やってるんだ。」

「悠さん。おはようございます…。」

それは階段の途中でぼーっと立ってる楓だった。

「おはよう。じゃあ、朝食用意してるから行こう。」

そう言って登りかけていた階段を降り始めた悠に楓は続く。

「今日お前と一緒に勉強する子、8時くらいに来るそうだよ。」

え…っ

「8時って…後もう少しじゃないですか。」

楓の中の不安が大きくなった。

「俺の同僚の娘さんで、彼女の学校が廃校になったんだと。
部屋も沢山残ってるし、楓の隣の部屋も空いてるしな。」

それはどういうこと?

「つまり…住むの?此処に?別館じゃなくて?」

「ああ。別館はお前も立ち入り禁止だし、何よりあんなところだぞ。可哀想だろ。」

別館は自衛隊の組織が使っている。
楓たちの住む本館とは大分離れてるので、もう別々の家みたいだ。

「そうだけど…でも…。」

私怖いよ、悠さん。

「楓なら仲良くできるって。心配するなよ。」

「ぅん…」

そう言って頷き、再び歩き出した悠の背中を見つめながら楓は眩暈がしそうになっていた。


あぁ…もうすぐ8時になる…

自室に戻った楓はあと5分ほどで8時になる時計から目を離した。

時間が経つにつれて何かの舞台に立つ直前のように緊張が増していた。

意地悪な子だったらどうしよう。
どういう話をすればいいの?
嫌われるのが怖い…。
そういえばいくつなんだろう。

トントン

ついにその子とご対面の時が来たようだ。

「はぁーい…」

扉を開けると悠と、その子がいた。

大きくて吊り気味の眼で、短い髪はウェーブしている。
活発そうで可愛い子だ。

「この子が君の一つ下で、一緒に勉強する楓だ。」

「はじめまして…っ」

「はじめまして楓ちゃん。あたし日下部彩っていいます。勉強より体動かす方が好きなんだけど、よろしくね!」

屈託無く笑ってはきはきと喋る彩に、楓は少し唖然としたが、それと同時に少し気持ちも楽になった。

そんな楓に気付いたのか、悠は楓を見てにこっと笑った。

「いえこちらこそ。是非、仲良くしてください…。」

深々と頭を下げてそういった楓に、彩は吹き出してしまった。

「もう!肩の力抜いて。リラックスだよ。あたしも楓ちゃんと仲良くしたいし!あと、判らないことあったら楓ちゃんに聞くね。」

「あ…ありがとうございますっ」

「敬語じゃなくていいよ!もぅっ 楓って呼んでいい?」

「勿論っ…!」


「そうだ…これ、あたしとお揃いなんだけど、楓にあげる!」

「え…でもこんな綺麗なの…。」

「楓にだからあげたいの!教から友達の証ってことで。つけたげるよ!」

楓は彩からピン止めをもらい、まだ実感のわかない友情にカタチが入った。

「ありがとう…大切にするね…っ!」


その場をずっと見ていた悠は、2人は大丈夫だと確信した。

実は、楓よりもこの状況を安堵したのは悠だった。


この暖かな空気は、黒い雲が世の中を乱していることでさえ忘れさせた。


この時誰が想像しただろう。

半年後の不幸を。


担当 四葉
次の方へ続く
シニタリア 第二章2
サラは一瞬何を言われたか分からなかった。
「俺ら……って。
あなたたち、よね?」
そう問うサラの声は信じられない、と問うようだった。
「俺たち以外に誰がいる?
なぁ、シェン。いいだろ?」
驚きはしたもののシェンはこくり、と頷いた。
「勿論。
新世紀のジャンヌダルク様がOK、と言ってくれるならの話だけど。」
そう言ってサラにウインクをする。
そして、サラが口を開いた。

「――――嫌、よ。」

シェンとリンは了承されるのとばかり思っていた。
だからこの返答には驚いた。

「いくら裏切り者でもあなたたちは精霊じゃない!
私は精霊を信じられないの!信じたくないの!
もう一度言うわ!
あなたたちと一緒に行くのは―――!」
「ここか!!」

バン、と教会の扉が開く。
入ってきたのは黒フードの奴ら。
先ほどより数は増えている。
およそ15人ほど。
「あいつら……!
まだいたのかよっ……!」
チッ、とリンが舌打ちし戦う体勢になる。
「仕方ないな……。
リン、任せても大丈夫か?」
「まーたーかーよー?」
そうリンが言うとシェンがクスリ、笑い、ドンとリンをサラのところへ押す。
「今回は君が王子様役だよ。
ほら、おいでよ。俺が相手してあげるからさ?」
金色の長い髪をなびかせ教会から出るシェン。
シェンを追って黒いフードを被った奴らは教会から出ていく。

「シェンだけでいいの!?
あなたは戦わないの!?」
サラが問うとリン頷いた。
「当たり前だろ。あんな奴らシェンだけで十分だ。
っていうより余裕、だな。」
そう言ってぐい、とサラの腕を引くリン。
「い、痛いっ!」

「こら、リン。
新世紀のジャンヌダルク様にそんな手荒な真似はいけないよ?」
少し微笑みつつ教会の中に入ってくるシェン。

まだ1分も経ってないじゃない……!
それなのに一人で倒したっていうの……!?

「それは申し訳ないことを、ジャンヌダルク様?」
本当に誤っているような口調ではなく、冗談のような口調でリンが言う。

「あなたたち、一体何、なの……?」
「最初に言っただろ?」
元の口調に戻るリン。

「「裏切り者の精霊。」」

シェンとリン、二人の声が重なる。

ドクンドクンドクン――――……

サラの鼓動が速くなる。
もしかしたら。
もしかしたら彼らとなら……。

「まだ……。」
サラが下を向きつつ言う。
「まだ?」
リンが聞き返す。
「まだあの誘いは有効―――?」
顔をあげるサラ。
顔をあげて見えたものはシェンに襲いかかる黒フードの奴ら。
「あっ……!」
とサラが声を上げたのと同時にシェンの回し蹴りが黒フードの奴らに当たり、倒れた。
「本当しつこいね?
そんなのじゃ嫌われるよ?」
そう言ってガン、と蹴り飛ばし教会から黒フードの奴らを外に出す。

「ああ、ごめんね?
勿論有効だよ。」
そう言ってニコリと微笑むシェン。

ゾクリとした。
強い。
彼らとなら絶対。

「私をあなたたちと一緒に連れて行って!」


担当:なつみ
次の方に続く








僕たちの旅 第四章 危険 4
時は満ちた。

再び繋がりし、少女達。

彼女たちが握る運命を誰が知ろうというのだろうか。






2人が繋がった瞬間にあふれ出してきた、光はやがて2人を包み込むようにして覆い被さった。

辺り一面が光で覆われようとしたとき、勢いよくドアが開き一人の女性が現れた。

「・・・お母さん!?」

「「「フランチェスカ様!?」」」

現れた人物は行方不明になっていた、セイナの母親。

フランチェスカ・スミナル。別名フローラ・グレスだ。

フランチェスカは、セイナと振り二つ、姉妹と言っても過言ではないであろう、姿をしている。

「なにやってるの、早く、2人を引き離しなさい。」

「は・・・はいっ!!」

フェイエルとセイナ、レイチェルとクリスは、フランチェスカに言われるがままに、2人を引き離し、

反動で後に倒れ込んだ。

それと同時に途中で引き離されたカーティスとステラは気を失い

フェイエルとレイチェルの腕の中に横たわった。

「どういうことです?」

フェイエルはフランチェスカに問いかけた。

「今は話している暇はないの。いそがなきゃ。彼女たちが繋がろうとしたことは、

もう周りに知れ渡っている。私にも、すぐにわかったわ。急いで、2人を引き離さないと・・・。

この家には、もういられないわ。いったん二手に分かれましょ。

別々に行動して、ライディアンで落ち合う。そこで、詳しく説明するわ。」

「ライディアン・・・ライディアンは遠くないですか?

ここからでは、かなりの距離があると思うのですが・・・。」

「でも、ライディアンが一番安全よ。あそこは、守られているから。」

フランチェスカは有無を言わさず、ここにいるメンバーを二手に分け始めた。

「私はカーティスと。レイチェルはステラをお願い。セイナと、フェイエルは、

私と一緒に来て頂戴。クリス君は、ステラちゃん達について行って」

「僕は・・・僕はカーティスと一緒にいたいんです。たいした力にはなれないと思うけど・・・」

「そう、じゃあ、フェイエルとセイナはレイチェル達と一緒でいいわね?」

「ええ。」

「はい。」

セイナにとって、母との久しぶりの再開で、話したいことも沢山あったのだが、

今はそれどころではないと悟ったらしい、何も言わずに母親に従うことにした。

「それじゃあ、私たちは東から、レイチェル達は西の方から回って頂戴。」

「わかったわ。」

レイチェルと、フランチェスカは外に出て、お互い別々の方向へと歩き出した。

その後を追うようにして、フェイエルにセイナ、クリスは歩いていく。

追われる者から逃げるようにして家を後にした、彼らだったが、その時は追ってくる者はいなかった。





「まだ、目を覚まさないのですか?」

クリス達が、東に歩き出して1日がたとうとしていた。

カーティスはまだ目を覚まそうとしない。

「当分かかると思うわ。完全に繋がろうとした2人を引き離しちゃったからね・・・。」

カーティスをおぶって歩いているフランチェスカは丸1日歩いているというのに

全く疲れた様子を見せない。

「僕は・・・貴方は死んだものだと思っていました。」

「まぁ、一度は死にかけたわ。」

フランチェスカは、レイチェルと並ぶ有名な魔女だった。

教科書にも名前が載るほどだ。

クリスの生まれ故郷では、フランチェスカの名前を知らない者はいない。

それほどまでに、有名な女性だったのだ。

だが、ある日、フランチェスカは姿を消した。

それは、年に一度霧が晴れる日だった。

「あの時・・・何があったのですか?」

「・・・後でゆっくり話すわ。このことは、カーティスちゃんやステラちゃん達とも

深く関わってくると思うの。みんなに知って貰わなきゃならない。今、何が起こっているのかを。」

フランチェスカはクリスではなく、遠くを眺めるようにして呟いた。

まるで、クリス以外の誰かに言い聞かせるように。

「神様は残酷ね・・・。まだ、幼い彼女たちに重いものを背負わせるなんて・・・・」

後にいるカーティスを横目で眺めながらフランチェスカは今までに見せたことがないような

寂しそうな表情をした。

担当者 くげい
次の方へ続く
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